北海道から父がやってきました。80才で初めて一人で飛行機に乗り(ツアーは何度かありますが・・・)、間違えずに到着ロビーまで来れるか心配でした。・・・が心配をよそに、たまたま隣の席だったおばさまが父を連れて来てくれました。「奥さんどうもありがとう!楽しんで来てね~」とお別れ。
そのおばさまは父より7つ年下で、これから銀座の方へ遊びに行くそうです。「あの奥さんは登山もするんだってさ!元気だなぁ!」という父の言葉に納得。姿勢の良いおばさまはスタスタと早足でモノレール乗り場の方へ行かれました。
かっこいいおばさま、ありがとうございました。
さて、私が家を建てたので見に来てくれた父。我が家で主人方の父母・姉らと挨拶を交わし、夕飯は葉山牛と特上ジンギスカンを食べました。炭火で焼くと美味しい肉がさらに美味しくて皆ニコニコ。話が弾んだところで同い年の父たち2人の80歳を祝おうと、80本のろうそくをケーキに立て・・・というのはウソで2人の肺活量を考慮して8本に火をつけ、みごと吹き消しました。パチパチ~。
父たちは感激してくれました。自分の親が80になるなんて・・・「いつの間に年を取ったのだろう」と不思議な気持ちになり、目の前の父たちがとても幸せそうで、ちょっと涙が出そうになりました。元気でいてくれてありがとう。
さて、次の日、スカイツリーが見たいというので行ってきました。
まずは下にある「すみだ水族館」へ。日本最大の金魚展示ゾーンがありましたよ!
どうなっているの・・・ふわもこな金魚です。
とりあえず撮っておきましょう。
父ノリノリ。
ペンギンを見て「めんこいなぁ・大したもんだ」を連発。
ペンギンが気に入ったようで・・・
しばらく見ていました。
で、スカイツリーの上へ行くと・・・
「すごい柱だ!これで支えているのか!すごいな!」と柱につかまり、隣にいる女性が笑っていました。あはは。
昼間の景色もステキですが、夜の景色はまた一段とステキなので日が沈むのを待ちました。
写真ではなかなか伝わりませんが、私のお勧めは断然「夜」です。以前来たときにそう思いました。
父も「昼間も良いけど、夜はもっといいな~」と喜び、突然北海道の友達に電話をかけ、「俺今どこにいると思う?うひひ・・・」と自慢げに「スカイツリーだよ!スカイツリー!あ~見せてやりたいなぁ~・・・」と解説していました。それからお土産をたくさん買って帰りました。
思い起こせば父と水族館へ行ったのは初めてかもしれません。うちには腰が90度に曲がった祖母がいたので、「見学」するところへは行きませんでした。そもそもばあちゃん子の私は、祖母を置いて家族で出かけるなどあり得なかったのです。
父と母が旅行へ行き出したのも祖母が亡くなってから。そして祖母が亡くなって10年目に母が亡くなりました。それから10年が過ぎ、父は今も元気です。最近カラオケにハマっているらしく、近所のおばさまたちを車に乗せて、隣町のカラオケボックスまで通っているようです。しかも夜!
昼間は車がないおばさま達のアッシーくん。頼まれると病院や美容院やスーパーへ連れていきます。そのお礼にご飯のおかずやいろいろもらうそうで、持ちつ持たれずです。
父が元気なのは、自分で出来ることは自分でやる。よくしゃべる。よく話しかけるし話しかけられる。冗談が好き。悩むと頭が痛くなるので悩まない。女性の友達が多い。すぐ感動する。自分の考えを持っている。そんなところでしょうか。
まぁいたって普通のおじいさんだと思います。父の場合よくしゃべるのが一番かもしれません。良いか悪いかは別として、自分の意見を言うことは心に何かを溜めないのだと思います。
元気な人を観察していると「出し上手」だなと思います。まず「出す」。出せば入るスペースが出来ます。自分の意見を言えば相手の話が入ってくるスペースが出来ます。出さないで入れてばかりいるとやがて苦しくなってきます。正しいとか正しくないとかは別にして、とにかく「出す」出してみる。そしてたまには非日常体験!これが楽しいのです。
そういえば40代のお客さんが「私は本当の自分を出してこなかったから、具合が悪いんです」と言っていました。その通りかもしれませんね。逆に言えば本当の自分を出せば、調子が良いってことですよね!素晴らしいと思うのですが・・・。
だって、本当の自分を出して具合が悪い方がまずいでしょ?「出し上手」になりたいですね。うふふ。
あ、父はその後、葉山はもちろん・箱根見物や温泉に入って帰って行きました。「無事着いたぞ~!」とのこと。めでたしめでたし。父にとっては最高の非日常だったようです。
では、また。